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働くナビ:非正規の労組などに広がる住居確保への取り組みは?

  • 2009年4月 3日(金) 01:21 JST

毎日新聞 09.03.09 朝刊
働くナビ:非正規の労組などに広がる住居確保への取り組みは?
◆非正規の労組などに広がる住居確保への取り組みは?
◇職住接近、交流の場に アパート借り上げ、安い家賃で--自前で改修、新宿に来月開設

 派遣など非正規雇用労働者の契約途中での失職が社会問題化しているが、仕事と同時に住居を喪失するケースはとりわけ深刻だ。年末年始に東京・日比 谷公園に開村した「年越し派遣村」にも、住居を失った労働者が約500人押しかけた。そんな中、若者を中心に住居と労働を考える取り組みが広がっている。
非正規労働の若者を中心に組織する「フリーター全般労組」(清水直子委員長)は昨年来、解雇や賃金不払いなどの問題とともに、住居問題に取り組んできた。きっかけは高い家賃が生活を圧迫しているという現状だ。
20、30代の人が8割を超える同労組の組合員へのアンケートでは、年収120万円以上180万円未満が最多で26・7%。次いで300万円以上 360万円未満(23・3%)▽200万円以上240万円未満(16・7%)▽120万円未満(13・3%)--の順だった。4割が180万円未満で、月 15万円未満の収入で生活している。
これに対して、住居・水光熱費が占める割合は3割が40・0%で一番多く、次いで、4割(16・7%)▽2割(同)--など。5割以上の人も6・ 7%いた。一般的に住居費は収入の3分の1が限度とされ、多くの人がギリギリの生活をしていることになる。また、住宅に対する不満は、広さと設備が20・ 5%とトップ、広さの現状は12畳以上20畳未満が最も多かった。
このような状況下では、労働時間削減や賃金カットなどが与える生活への影響は大きい。同労組の鈴木剛さんは「家賃の占める割合の高さなど、住居の不安定さが生活の不安定に直結する」と話す。
労組などは「自由と生存の家(仮)」と題して住居問題に取り組み始めた。法人組織を設置し、使われていないアパートやマンションを組織で借り上 げ、安価な住宅を提供する。住宅には共同スペースを設け、住民同士が交流できるようにし、住居に近い仕事の紹介も検討している。入居者は住宅ごとに労働組 合を作り、メンバーとなることで労働問題をサポートすることも計画している。また何室かは、住居を失った人のための緊急シェルターとして使いたいと考えて いる。
既に東京都新宿区の東京メトロ四谷三丁目駅そばに2棟のアパートを借り上げ、室内改装などに着手している。業者と共に組合員も改装の手伝いに入り、壁の塗り替えやロフトの設置などの作業に取り組み、改修費用を低く抑える工夫もしている。
利用者の状況により間取りなどを変え、10戸前後を提供する予定だ。家賃は単身で月3万円、家族用で月6万円程度を想定。組合員や住居を失った派 遣労働者ら数人が入居を決めている。鈴木さんは「住居は生存の基盤だ。職住接近の住みやすい形を作れれば人間らしい生活に近づける。社会とのかかわりも増 える」と期待する。このほか足立区、神奈川県内にも住居を設けることを検討している。
入居は4月1日から。入居者と、取り組みを支えるカンパを募集している。問い合わせはフリーター全般労組(03・3373・0180)。【東海林智】

 

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